投資信託は運用会社を通じてプロの投資家が運用する商品です。そのため一定の手数料がかかります。これが運用会社などの収益になるわけですね。
投資信託の運用にはこの手数料を低く抑えるかが重要です。この記事では投資信託の手数料にはどんなものがあるかについて解説します。
投資信託の手数料の種類
投資信託の手数料には投資家が直接払うものと間接的に払うものの2種類があります。
直接払うものには販売手数料と信託財産留保額の2つがあり、間接的に支払うものには信託報酬があります。
それではそれぞれを詳しく見ていきましょう。
販売手数料
投資信託を購入するときに販売会社に支払う手数料です。投資信託を購入する度にかかります。
手数料は申込価格の数%は支払いますが、手数料率は各販売会社や商品によって異なります。
まれに換金時に支払うこともありますが、ほとんどの場合は購入時に支払います。
最近は手数料の価格競争が激しくなってきており、販売会社や商品によっては販売手数料がかからない商品もあります。
信託財産留保額
保有している投資信託を解約するときに支払う手数料です。解約時の投資信託の基準価格に対して0.2~0.3%の手数料が解約代金から差し引きされるのが一般的です。
購入時に信託財産留保額がかかる商品や、信託財産留保額がかからない商品もあります。
信託報酬(運用管理費用)
投資信託を保有している間、保有する投資信託の価格に対して支払う手数料です。販売会社・運用会社・受託会社へ支払われます。
信託報酬は目論見書などに年率で表記されていることが多く、商品や会社のよって異なります。
信託報酬は販売手数料や信託財産留保額のように取引によってかかる手数料ではなく、運用している資金から徴収されるため見えにくい費用です。しかし保有している間はずっとかかる費用のため、購入前に目論見書などで確認しましょう。
引用元:投資信託にかかる手数料とは? 基本の手数料について解説!
手数料の安い投資信託
手数料である信託報酬が安い投資信託としてはインデックスファンドがおすすめです。インデックスファンドは日経225やTOPIXなどの特定指数(インデックス)に連動した運用を目指します。そのためアクティブファンドに比べて調査費や人件費が抑えられ、信託報酬が低く設定されています。
対してアクティブファンドは特定の指数を上回る運用成績を目指す投資信託です。プロであるファンドマネージャーが市場や企業などを調査して分析した上で、どの銘柄を組み入れるか投資判断をしながら運用を行います。そのため調査費や人件費がかかりインデックスファンドに比べて信託報酬が高く設定されています。
そのため初心者の人が購入するならわかりやすさなども考慮してインデックスファンドがおすすめです。
もっと詳しく知りたい方は過去記事の「投資信託って何?インデックスファンドとアクティブファンドとは?」をご覧ください。
おすすめの投資信託は?
初心者の方が買うインデックスファンドの投資信託でおすすめなのは「全世界株型」や「アメリカ株型」です。特定指数に連動しているため手数料が低く、特に全世界株型は運用会社が分散投資をしてくれているため長期の資産運用に適しています。
以下はそれぞれの投資信託の一部を表にしたものです。
全世界株式型ではeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)がおすすめです。運用実績があり、手数料も低く、長期で資産運用するのに適した商品です。
アメリカ株型はeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)や楽天S&P500インデックス・ファンドがおすすめです。両者ともにアメリカの特定指数であるS&P500に連動する運用を目指します。
手数料を確認しよう
手数料は販売会社によって異なります。上記でもお伝えしましたが、投資信託の解約時に必要な信託財産留保額がかからない商品や、購入時に必要な購入手数料がかからないノーロード商品もあります。
投資信託は長期保有で資産形成するのが基本的なスタンスになります。そのため手数料を節約することができれば、それだけ効率よく資産運用をすることができます。
投資信託を購入する際は同じような投資信託でも目論見書などで手数料を確認し、少しでも有利な商品を購入するようにしましょう。