投資信託について、よく「インデックスファンド」とか「アクティブファンド」という単語を耳にしませんか?これらは投資信託を買うにあたって重要な言葉です。
本稿ではこれから投資信託を買おうと考えている人向けに、投資信託についてと、「インデックスファンド」と「アクティブファンド」の違い、そしてどちらを購入するのがオススメかをお伝えします。
投資信託とは?
そもそも投資信託とは何でしょうか?
投資信託(ファンド)とは、「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、その資金をプロである運用専門家が株式・債券などに投資・運用し、その運用で成果が出れば投資家に資金額に応じて利益を還元するという金融商品」です。
投資はしてみたいけど、どんな株銘柄や債券を購入したらいいか迷う人は多いです。また株式の特定銘柄を買うことに不安を感じる人もいるでしょう。
そこで投資信託を購入することで、自分の資産運用をプロに任せ、複数銘柄で運用してもらい分散投資を行うことでリスクヘッジをしながら利益を出してもらうわけです。
投資信託は社会情勢や市場環境など多くが原因で価格変動が起こります。そのため基準価格が上がって利益が出ることもあれば、逆に下がって損失が出る場合もあります。
銀行などに預ける預金とは違い、預けた資金より減る可能性がある、いわゆる元本割れというリスクがある商品になります。
投資信託の種類
投資信託は「インデックスファンド」と「アクティブファンド」に分けることができます。両者の違いは簡潔に言うと運用方針の違いです。その方針を理解した上で投資信託を始めるのがいいでしょう。以下がそれぞれの比較表です。
それぞれ、運用方針・組入銘柄・手数料に違いがあることがわかります。
それでは両者を詳しく見ていきましょう。
インデックスファンドとは
インデックスファンドは特定の指数(インデックス)に連動することを目指す投資信託です。特定の指数とは、日経225やTOPIX、S&P500などです。そのため組入銘柄はその指数に組入れらている銘柄となります。
インデックスファンドの特徴はわかりやすさと比較的低コストで投資ができる点でしょう。特定の指数に連動しているため初心者でも値動きがわかりやすく、アクティブファンドに比べて市場や銘柄の調査・分析にも手間がかからないため、運用管理費などの手数料が低く抑えられていることが多いです。
特定の指数と連動する値動きなため、市場と同じような運用成績は期待できますが、それ以上の大きなリターンは基本的には期待できません。市場と同じような成長を目指す投資信託です。
アクティブファンドとは
アクティブファンドは特定の指数を上回る運用成績を目指す投資信託です。プロであるファンドマネージャーが、市場や企業などを調査して分析した上で、どの銘柄を組み入れるか投資判断をしながら運用を行います。
アクティブファンドの特徴は、プロの目で判断しながら運用をしてもらえることと、特定指数などの市場平均を上回るリターンを期待できる点でしょう。
株式などの投資先を選定して個人で資産運用をするのは素人にはハードルが高いです。また常に株式の様子を見ながら売買するのは、時間に余裕があるか、職業として携わらないとなかなか難しいでしょう。
その点、ファンドマネージャーが市場動向をチェックしながら売買などの運用を代わりにしてくれるのは投資者としてはメリットになります。
ただしアクティブファンドは運用についてファンドマネージャーなどの人的コストがかかるため、インデックスファンドよりも手数料が高くなることが多いです。
その代わりにリターンは特定指数を目指すインデックスファンドを超えることが期待できます。
インデックスファンドとアクティブファンドのどちらがおすすめ?
結論からお伝えすると個人の運用方針によって変わってきます。お金を育てるか、増やすか、そういうイメージですね。
お金をコツコツと育てて老後資金などを準備したい方はインデックスファンドが適しています。リスクやコストを低く抑えて長期的な運用に向いているからです。
逆にお金を増やしたい、リターンを得たいという方はアクティブファンドが適しています。アクティブファンドはインデックスファンドに比べてリスクが高いですが、その代わりにリターンへの振り幅も大きいです。まとまった資金で大きなリターンを期待する場合や、銘柄・投資信託のテーマなどに興味がある、将来性を感じるなどの場合はアクティブファンドがいいでしょう。
初心者が投資信託を買うならどちらがおすすめ?
個人的にはインデックスファンドがはじめやすいと思います。上記でもお伝えしたように、日経225やTOPIXなどの特定指数(インデックス)に連動した運用を目指すため初心者にも値動きがわかりやすいです。購入した投資信託の指数を意識的に見るようにすれば簡単に情報は得られます。
また手数料もアクティブファンドに比べて低い場合が多く、リスクも低く抑えられる可能性があるので投資しやすいでしょう。
投信信託は特定銘柄だけを購入するのではなく、複数の銘柄を組み込んで分散投資を行い、市場や企業情勢などで組み込れ対象を入れ替えています。例えば日経225に連動するインデックスファンドであれば、主要225銘柄に投資しているのと同様の分散投資を期待できます。
そのため長期的にお金を育てる目的で運用するのであればインデックスファンドがおすすめです。
筆者はどのような投信信託を買っているか
筆者はつみたて投信で、三菱UFJの「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を購入しています。
両方ともインデックスファンドで値動きがわかりやすく、手数料も低いので長期的にお金を育てるのに向いていると筆者は考えています。
両方で定期的にアメリカの成長に投資しながら、全世界株式の分散投資効果でバランスをとりお金を育てていくイメージでしょうか。
つみたて額はNISA枠を使いきれるように月10万円のつみたてをしています。月10万円は正直きついですが、できる限り続けていこうと思っています。将来、老後などで困らないように今のうちから計画的に資産運用をしておきたいからです。
月10万円はなかなか難しいと思いますが、興味があれば月5千円・1万からでもはじめてみるとよいでしょう。
いかがでしたか?筆者が購入している投資信託はあくまで参考です。
投資信託にはそれぞれ特徴があり、商品ごとに指標やリスク、手数料も異なります。そのため、自分がどのように資産を運用したいかを考え、それをもとに自分の目的に合った投資信託を選びましょう。